野鳥

シジュウカラの生態|特徴・繁殖期・営巣場所・一腹産卵数・巣立ち数

 シジュウカラ(Parus minor)はスズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属に分類される鳥類で、人間の生活圏に生息する身近な野鳥です。ユーラシア大陸の中西部に分布し、日本では留鳥として小笠原諸島を除く全国に分布しています。市街地・山地・河川のアシ原など様々な環境に生息しています。

特徴

 シジュウカラ(Parus minor)はスズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属に分類される鳥類で、人間の生活圏に生息する身近な野鳥です。ユーラシア大陸の中西部に分布し、日本では留鳥として小笠原諸島を除く全国に分布しています。市街地・山地・河川のアシ原など様々な環境に生息しています。

繁殖生態

繁殖期

 シジュウカラは基本的に一夫一妻で繁殖を行いますが、一夫二妻の事例も確認されています(齋藤 & 浅川,2009)。繁殖期間(初卵日)は4月上旬〜7月中旬で、基本的には年1〜2回繁殖しますが、九州では3回繁殖する事例も報告されています(関, 2000., 矢作,1996)。

営巣場所・巣材

 シジュウカラは野生下では樹洞などに営巣しますが、人間が設置した巣箱もよく利用します。巣材にはコケ類を多く利用し、動物の毛(イノシシ・シカ・カモシカ・ノウサギ)や化学繊維・細く割いた枝や葉を表面(上部)に敷き詰めます(坂井&見浦,2021., 濱尾ほか,2016)。

一腹産卵数・巣立ち数

 シジュウカラの一腹産卵数は前期繁殖(1回目繁殖)で中央値8.88〜9.10卵、後期繁殖(2回目繁殖)で中央値6.92〜7.20卵と前期繁殖の方が多数産卵する傾向にあります(矢作, 1996., 梁瀬ほか, 2019)。また、2002〜2004年の巣立ち数は平均3.29〜6.80羽(35.7〜84.4%)と年によるばらつきが大きいことが報告されています(井上, 2004)。

抱卵・育雛日数

 シジュウカラの抱卵日数は前期繁殖で14.50±1.70日・後期繁殖で13.00±1.60日、育雛日数は前期繁殖で14.50±1.60日・後期繁殖で18.40±1.70日と前期・後期繁殖間で同じくらいの抱卵・育雛日数です(矢作, 1996)。

引用文献

  • 濱尾章二, 樋口正信, 神保宇嗣, 前藤薫, & 古木香名. (2016). 鳥の巣における生物間の相互作用: シジュウカラ・苔・蛾・蜂の関係. 日本鳥学会誌, 65(1), 37-42.
  • 梁瀬桐子, 水谷瑞希, 佐藤貴紀, 荒木田善隆, 松井理生, 高徳佳絵, & 才木道雄. (2019). ヤマガラとシジュウカラの繁殖特性についての検討. 中部森林研究= Chubu forestry research, (67), 43-46.
  • 井上奈緒子, 夏原由博, & 橋本啓史. (2005). 樹木率の違いがシジュウカラの繁殖行動に及ぼす影響. 景観生態学9(2), 33-39.
  • 井上奈緒子. (2004). シジュウカラの繁殖生態. 大阪万博記念公園HP, https://www.expo70-park.jp/sys/wp-content/uploads/sijuukara_17.pdf.(参照2022-5-14).
  • 坂井奈緒子, & 見浦沙耶子. (2021). シジュウカラとヤマガラの巣の比較. 富山市科学博物館研究報告= Bulletin of the Toyama Science Museum, (45), 15-23.
  • 桜谷保之. (2001). 近畿大学奈良キャンパスにおける野鳥類の食性. 近畿大学農学部紀要, (34), 151-164.
  • 齋藤隆史, & 浅川真理. (2009). シジュウカラの繁殖個体群. 山階鳥類学雑誌, 40(2), 104-116.
  • 関伸一. (2000). 九州におけるシジュウカラの 3 回繁殖の記録. Strix: 日本野鳥の会研究報告, (18), 145-148.
  • 矢作英三. (1996). 箱根地方におけるシジュウカラとヤマガラの繁殖生態の比較. Strix14, 11-23.

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